先輩からのメッセージ
先輩からのメッセージ
コース ライフサポートコース
小学5年生の頃から僕は学校を休みがちになり、中学校では修学旅行や学校行事以外は全く登校できませんでした。明確な理由は特になく、何かしら心が折れてしまっていたんです。当時の記憶はあまりないのですが、母の話によると、ひどいときには3カ月くらいほとんどしゃべらなかったこともあるそうです。 ただ、国立大学を卒業して堅い考えを持つ父には、なかなか僕のことを理解してもらえませんでした。父に登校するよう促されても学校を休み、家でネットゲームばかりしていたので、ネット通信に制限をかけられたり、携帯電話を没収されたりしました。 そうなると、家にいても退屈で、幸か不幸か、それで僕が通えそうな学校を探しはじめ、印象の良かった中央高等学院の中学生コースに中三の10月から通い、そのままこの学校に入学しました。
中央高等学院は、とてもいい雰囲気があります。先生は優しいし、登校できないときは無理に通わなくてもいい、逆に通いたくなったら毎日でも通える。自分でレポートができないときは、学校に行けば授業で教えてくれるのも魅力です。 実は、僕は言語能力はあるのですが、文字を書いたり、読んだところを把握するのが苦手で、書くのも読むのも時間がかかります。だから、自分のペースで学習に取り組める環境があることが、本当に有り難かったです。 授業中でも、ノートを取らなくてもいいことにしてもらったり、メモするときは携帯電話やタブレットで写真を撮ったり、どうしても書かなければならないときは漢字変換機能を使うことも認めてくれました。おかげで、入学当初は週2日ほどしか通えなかったけれど、今はほぼ毎日登校できるようになりました。
登校すると、友達との会話も増えていきますし、先生も親身になって相談に乗ってくれるようになります。そうした優しさに触れると、自分の心にも余裕が出てきて、今まで自分のことで手一杯だったのに、周りが見えるようになって、人にも気遣いができるようになりました。さらに、いろんなことに興味が生まれ、やりたいことも出てきて、行動に移せるようになりました。 先生が、自分が「やりたい」と思ったことを受け入れてくれて、その挑戦をサポートしてくれるので本当に心強く、アルバイトを始めたり、部活動を立ち上げたりと、以前では考えられないほど行動的になれました。
僕の経験から、不登校の生徒を持つ親御さんへ伝えたいことです。 不登校の生徒が両親に言ってほしくないことは、「学校に行け」「将来はどうするんだ」という言葉です。両親の心配は分かるけれど、本人にしてみれば、現状でもう手一杯なのです。そこまでの気持ちに至ることができないことを理解してほしいし、自分自身で動けるようになるのを待ってほしいと思います。 僕も、1年くらいで動けるだろうと思っていたのに、結局3年くらいかかっていましました。でも、そのままずっと引きこもることはないと思うので、まずは今、生きていることに感謝してください。現実に絶望しても、死なないでそこに居るのですから、現状を認めてあげてください。 そのうち時間がきっと解決してくれると思います。